血液をサラサラにするルチンとは? 蕎麦で効果的に摂取する方法も紹介

ルチンはどのような効果を発揮する成分?
ポリフェノールの一種であるルチンはどのような効能がある成分なのでしょうか。
ルチンが発見されたのは1930年代。皮膚内や粘膜下などで出血を起こす紫斑病の治療に有効として、
当時はビタミンPと呼ばれていましたが、現在ではビタミン様物質としてフラボノイド(ルチン)という名称で統一されています。
そんなルチンの効能を見ていきましょう。
ルチンの主な性質
ルチンは、抗酸化作用があると言われるポリフェノールのフラボノイド系に属しています。
赤ワインに含まれることで有名なポリフェノールは、植物の苦味や渋味、色素の成分となっている化合物の総称なのですが、自然界には5,000種類以上存在していると言われる栄養素。
その中でもフラボノイド系に属するルチンは、ビタミンCと一緒に働き毛細血管を強くする効果があるため、出血が伴う疾患に有効といわれています。
弾力の無くなって破れやすくなった血管を修復し、弾力のある血管へ生まれ変わる働きを持っています。
ルチンがもつ効能とは
ルチンは強い抗酸化作用があり、生活習慣病の予防に最適です。
ビタミンCの吸収を促し、ビタミンCと併用することで体内のコラーゲン合成をサポート。
毛細血管を強くする働きによって脳卒中や歯茎からの出血などの疾患を予防します。
また毛細血管の弾力性を高めることから、動脈硬化や脳血管障害の予防にも効果的。
血管の弾力低下などによって引き起こる血液循環に関わる疾患にも有能に働き、予防や改善効果も期待できると言われています。
また、抗酸化作用のあるルチンは、活性酸素を減らす、つまり炎症をしずめるため、筋肉の分解を防いでくれます。
タンパク質と一緒に摂ることで筋肉の合成が促進されるため、筋トレの補助食品としての効能もあるとして注目を集めています。
ルチンで生活習慣病予防に効果を発揮
生活習慣病をはじめ、血液循環器系の疾患の予防や改善も期待されるルチンですが、どのように摂取したらよいでしょうか? どのような食品に含まれているか、また効果的に摂る方法についても確認しましょう。
ルチンが含まれる食品とは
ルチンの成分を多く含む食品としては、アスパラガス、トマト、玉ねぎ(特に皮の部分)、ミカン、レモン、蕎麦などが上げられます。
中でも蕎麦は唯一ルチンを含む穀物として注目を集めています。
挽きぐるみの全層粉の場合、100gあたりに、15mg含まれています。
美味しい蕎麦を堪能するだけで生活習慣病を予防できるという蕎麦好きには一石二鳥とも言える食材です。
ルチンを効果的に摂る方法
ルチンは水溶性のため、ルチンを含む食材や食品をゆでるなどすると、そのまま成分が外に出てしまいます。
例えば、アスパラガスは茹でて食べることが多い食材。
穂先にルチンを多く含みますが、そのままではゆで汁にルチンが溶け出してしまい、摂取することが難しくなるので、焼いて食べるなど工夫が必要です。
蕎麦であれば、蕎麦を茹でる際にルチンが多く流れ出てしまっていることが考えられます。
蕎麦からルチンを効果的に取り入れる
血液をサラサラにして、生活習慣病の予防にも効果的なルチンを効率的に摂取できる蕎麦ですが、茹でてしまうと、そのままルチンが流れ出てしまいます。
ルチンを効率的に摂取しながら、もちろん蕎麦も美味しく食べるにはどうしたらよいでしょうか。
それには出雲蕎麦の食べ方にヒントがあります。
残さず飲みたい蕎麦湯
通常蕎麦の実は、臼などで挽かれた蕎麦粉を麺状にし、茹でたものを、つゆにつける、またはかけ蕎麦として出しの効いたつゆと一緒に食べるのが一般的。
お店で蕎麦を頼むと、蕎麦湯が提供されるはずです。
盛り蕎麦やざる蕎麦をつけたつゆにそば湯をまぜて、仕上げに飲む、という方が多いのではないでしょうか。
その蕎麦湯にこそ、ルチンの成分が入っていますから、お店で蕎麦を頼むときには蕎麦湯を必ず頼むようにしましょう。
自宅で蕎麦を茹でたときも、そのゆで汁である蕎麦湯を捨てるのはもったいない!
捨てずに飲むようにしましょう。
蕎麦湯でほっこりできる出雲蕎麦の釜揚げ蕎麦がオススメ
出雲蕎麦は、戸隠蕎麦、わんこ蕎麦と並んで、日本三大蕎麦のひとつに数えられる島根県の郷土料理です。
出雲蕎麦の食べ方には、割子(わりご)蕎麦と釜揚げ蕎麦があります。
割子蕎麦は、出雲蕎麦独特の割子という蕎麦専用のお重に蕎麦をもり、そこに、つゆをかけて食べる蕎麦です。
もう一つの釜揚げ蕎麦は、いわゆるかけ蕎麦に似た食べ方ですが、違いは茹で上がった蕎麦を水にさらさず、どんぶりに茹でた蕎麦湯と共に提供されるスタイルの蕎麦。
蕎麦湯に浸かった蕎麦に、お好みでつゆを足して食べる作法なので、しっかり蕎麦湯を摂ることができ、蕎麦の風味を十分に味わいながら、ルチンも含まれた蕎麦湯も摂ることができる、オススメの食べ方です。
挽きぐるみの十割蕎麦を選ぼう
自宅で蕎麦を食べるときには、「挽きぐるみの十割蕎麦」のチョイスをオススメします。
ルチンは、蕎麦の実の殻に近い、3番粉に言われる部分に多く含まれます。
挽きぐるみは蕎麦の実の一番中心部分の1番粉、その周りの2番粉とその周りにある3番粉、というように分かれていない蕎麦粉のことです。
蕎麦の独特の風味も堪能できますし、なにより豊富なルチンを含むため、健康を意識するならぜひ、挽きぐるみの蕎麦を選びましょう。
また、小麦などのつなぎのない十割蕎麦なら、蕎麦のもつ栄養分を余すこと無く摂取できますから、ルチンを効果的に摂取するなら、挽きぐるみの十割蕎麦がベストなチョイスです。
自宅で堪能できるおすすめの出雲の十割蕎麦
十割そばは小麦粉不使用で栄養価が高いため、グルテンフリーの食べ物をお求めの方にぴったりです。また島根県産そば粉を使用していることから、生産者様と製造場所が近く、安心してお召し上がりいただけます。
ルチンを蕎麦から効果的に取り入れて健康になろう
ルチンは健康的に過ごすために欠かせない、サラサラな血液や上部な血管作りをサポートする魅力的な成分です。
もし蕎麦好きなら、美味しく食べながら健康な身体作りにも貢献するという蕎麦を、ぜひ、出雲蕎麦で体感することをオススメします。